2016/10/25 01:49


ケニア西部、深い森に覆われたエルゴン山という富士山より大きな山があります

中腹山麓にはいくつも洞穴があるといいます

ただし何でも良いというわけではないようです

そのうち大昔から(どれくらいかは?)利用されているるキツム(kitum)洞穴が有名です

コウモリも多く、糞も堆積しています

さながら富士の樹海の風穴みたいなものかもしれません

何に利用されているかといいますと

ゾウ、バッファローなど沢山の種類の草食獣とそれを襲う肉食獣がやってくるのです

ここは先祖代々 母から子へ受け継がれている重要な場所です

 この周辺のゾウの牙はボロボロ 本来は毎年伸びるもので、象牙の密猟が大問題です
しかもやたら短い 折れる場合もあります

牙で土掘り、樹皮剥ぎ、そして岩削りをしているからです

洞穴の外では、ミネラルが多いポドという木の樹皮はゾウに剥がされているようです

しかし、それでは足りない

洞穴という狭くて暗くて、肉食獣も追跡してくる場所にわざわざ入る必要に迫られるくらいミネラル摂取は重要なのです

これはエゾシカでも、ニホンジカでも同じことです

ゾウは、リスクを冒して奥に進んでいきますが、最初にゾウをこの洞穴に招待したのは、手前に落ちているコウモリの糞だったのではないかと思っています。

4本目の論文の一部です