2017/02/09 07:03

北海道をはじめ全国的に、中大型哺乳類の外来種の代表格といえばアライグマでしょう。

その他サル(ニホンザルとの交雑)でも問題になっています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/psj/21/1/21_1_11/_pdf

シカ科の外来種問題といえば、伊豆大島と房総半島のキョンです
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A7%E3%83%B3

房総半島の場合、上記によれば飼育個体が逃げ出して既に35年以上経過しております
例えば最初に20頭いたとすると、1年後10頭、2年後も10頭、2年後は0歳で妊娠した娘が仮に5頭産んで(妊娠率100%とする)、
初期死亡率も0とすれば、45頭つまり2年後には2倍になっています。
0歳で妊娠するのかどうか、妊娠率と死亡率、性比、双子はいないのか、成獣の繁殖サイクルこれらの諸条件が影響しますが、
ニホンジカよりも回転速度が速い種です。
イノシシのような多産ではないので、母集団サイズが小さい場合はあまり問題視されなくても、
20頭が40頭になるのが2年、2万頭が4万頭になるのも2年つまり同じ2年でも母集団の規模で生態系や人間に与える影響(交通事故 作物被害、果樹被害など)は大きく異なります。
この計算ですと20頭が24年くらいで8万頭になるのですが、もちろん捕獲を含む負の影響もあるでしょうからそれよりスピードが遅いとしてもオリンピック年までに10万頭になっても不思議じゃない勢いです。
生態系被害とは、キョンとニホンジカ、ニホンザル、イノシシの分布が重なっているので、幸い属が異なるのでニホンジカとキョンの交配はないでしょうけど、餌の奪い合いは間違いなくあるでしょう。
房総半島は照葉樹林ですから、木本植物が好きらしいキョンには最適な環境で、例えばどんぐりの奪い合い、稚樹 幼樹を食べてしまうので天然更新が止まる、餌不足で鹿やイノシシが農地へ出向いて作物を食う、キョンがいるせいで害獣駆除される、その他植生が単純化して昆虫、両生類、爬虫類、鳥類などにも影響が広がる、ヤマビルやダニが増えるなどです。

キョンは大型犬くらいのサイズで俊敏かつ警戒心も高くなかなか捕獲も進まないようです。

私は、北海道ですでに鹿にかかわる調査を1500-2000回やってきましたが、
実は千葉県育ちです。千葉県で1度も調査をしたことがなかったので、初めてやってみました
私が千葉の里山で経験している外来種問題はブラックバスとブルーギルの繁殖かミドリガメによる淡水生態系のもので、キョンやカミツキガメは記憶にないです。


以下カメラの誤作動で日付は間違いです

2012→2016
2012.01~→2016.06~




つづく