NPO法人北海道自然資源活用機構 は、現在準備中です。
2016/10/27 03:49
前述のblogで大台ケ原で見られる夏の樹皮食いについて話題を挙げましたが、
そのメカニズムを論じた論文の中で研究者はNa補給説を重視しておりませんでしたが(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfs/88/2/88_2_131/_article/references/-char/ja/)、
もしNaが何らかの供給源により満たされているなら、
鉱塩を置いてもシカトするでしょうと書きました。
鹿の密度を下げるために環境省は捕獲事業をしていますが、
その中で、鉱塩もビートパルプも夏でも好んで食べて誘引効果があると書かれてます。もともとビートパルプは、私のフィールドである阿寒湖周辺における冬期の樹皮食い防止目的で使用していたものです。
ここでビートパルプを使用している方々は、グラニュー糖の原料だから糖だと思っているかもしれませんが、
1本目3本目の論文に書いたように、ビートは糖でもありますがNa供給源であることを理解していないかもしれません。
つまり、もともと内陸部高標高地に棲むNa不足気味の鹿が、夏にNa補給に迫られて樹皮をかじっていた個体群じゃないの?と私は解釈したくなります。大台ケ原は雨が多い地域ですしね。もう1つ別のアプローチが考えられますが、またいつか取り上げたいと思います。