2020/01/15 03:33

食物繊維 塩に続き「脂あぶら」に関する番組でした。https://www.nhk.or.jp/special/shoku/series/03/

この3テーマはどれも鹿の健康 鹿の特性と密接に関わっています。
よく鹿肉を販売しているページで見かける「鹿肉にはω3脂肪酸が豊富に含まれ・・・・魚に近い・・・・他の家畜と比べて・・・・」
という表記があります。

これらの表記の多くは表現の仕方に問題があります。ほとんどが無知なコピペだからです。

鹿は、脂身が少ない赤身肉で、量的には脂は少ないタイプといえます。魚のようにω3が大量に含まれているとは言えません。
実際多いのは、不飽和脂肪酸ではなく飽和脂肪酸です。魚のように不飽和脂肪酸が大量に含まれていたら、融点はもっと低いです。
不飽和脂肪酸に占めるω3系の比率が高くω6系とのバランスがいいのです。
他の家畜特に鶏肉や豚肉はバランスが悪い。
番組ではω6系が免疫の暴走に関与すると紹介しておりました。
これは過剰摂取がアレルギーを起こす可能性があるということです。
犬のアレルギーも人のアレルギーも鶏肉ばかり食べていると生じやすいと思います。
さらに赤身肉だから健康的と表現されやすい馬肉も食べ過ぎるとω6系が多いのでアレルギーになる可能性があります。
あと番組では伝えておりませんが、ω3は酸化しやすい脂です。ですから加熱調理は避けた方がよく、古い脂は逆に不健康になります。
アマニオイルで何かを炒めるなんてダメです。
刺身や寿司が調理法としては正しいことが分かります。

番組ではさらに摂取する餌によって脂肪組成が変わることを紹介しておりました。
非常にいい番組です。

これは鹿肉ジビエでも同じことが言えます。おそらく家畜の豚肉と野生イノシシでも同じことが言えます。
鹿肉の美味しさの秘訣は、捕獲方法や放血や冷却にも起因しますが、この脂の口当たりは重要です。元をたどると餌です。
例えば同じ農耕地でも牧草地が多い生息環境と、畑だらけの生息環境では、前者の方が美味しい鹿肉である可能性が高いです。
以前食べた鹿肉の脂は融点が高く脂が口の中に残りました。別の地域の牧草食いの鹿の脂はいつ食べてもそのようなことはないです。
これは生息環境に起因します。もちろん季節や部位を同一で比較した場合です。
鹿肉のω6の数値を個体別にみてもバラツキが生じます。おそらく餌環境に起因する可能性が高いです。

美味いジビエの秘密は餌と脂の組成比率にあり、犬の健康や人の健康にも一役買うでしょう。





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