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2022/01/19 08:21
オオワシやオジロワシなど大型猛きん類の鉛中毒死が大量に発生したことから、北海道では2000年からエゾシカ猟での鉛弾の使用が禁止されていますが、鉛中毒の被害はその後も毎年確認され、後を絶ちません。
エゾシカの猟期は地域により異なるが、原則10月1日~翌年3月31日。道エゾシカ対策推進条例(14年施行)は、エゾシカを捕獲する目的での鉛弾の所持を禁じ、違反すれば3カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。だが、鉛弾規制のない道外ハンターなどもいるとみられ、鉛中毒は後を絶たない。
追伸
鹿猟が盛んな北米の調査ではこんな衝撃的な結果
仮に急性中毒死しなくても、生体が慢性中毒状態ならば繁殖や寿命などに影響を及ぼしかねず、大きな問題です
早急に銅弾などに切り替えていただきたい
約半分が「鉛中毒」になっている、米国のイヌワシとハクトウワシの大規模調査で発覚
米国に生息するハクトウワシ(Haliaeetus leucocephalus)とイヌワシ(Aquila chrysaetos)の成鳥の半数近くが慢性的な鉛中毒に陥っていることが、2月17日付けで学術誌「Science」に発表された研究で明らかになった。研究者らは38州における1210羽のワシの体内の鉛濃度を調査した。
https://www.science.org/doi/10.1126/science.abj3068
今回の研究では、生きている個体と死んだ個体の両方からサンプルが採取された。前者の場合、研究のために捕獲した個体や、研究とは無関係に獣医師の治療を受けていた個体で、血液中の鉛濃度が測定された。死んだ個体の場合、骨、肝臓、羽毛が調べられた。
重金属である鉛は骨に蓄えられる。その鉛はカルシウムと入れ替わって再び血液に放出される可能性がある。羽毛の分析から、野生での寿命は最長で20年とされるハクトウワシとイヌワシの最大で3分の1が、最近、急性鉛中毒になったことが示唆された。
急性中毒の場合、体が動けなくなって、そのままゆっくり餓死するなど、恐ろしい死に方をすることになる一方で、慢性的に鉛にさらされると、より見えづらい影響も生じる。運動や飛行の障害、精子の質の低下、免疫力の低下、食物の飲み込みや消化ができなくなることなどだ。
2022.02.22 ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/021900079/
本州以南で現在も使用されている鉛弾は、使用後環境中に大量に拡散放置されており、ヘルシーなジビエがどうこう言う前に、捕獲時に鉛弾を使用しているのか否かに消費者は関心をもつ必要がある。